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「無条件降伏は戦争をどう変えたか」吉田一彦

退院して仕事にもどると、やはりまとまった時間はとれません。
昨日は一日雨だったので、久々に。

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無条件降伏は戦争をどう変えたか
吉田一彦
PHP新書

「鏡の国」という本を思い出す。日米は結構似ているところもある。同じように外交上で失敗やミスをする。しかし、その後にフォローする人材がいて、結果だけ見ると「最初からそう考えてやったんだ」と納得させられてしまう、米国の場合はね。緩帯の数々の失敗も、結局はフォローされてしまったんだよなぁ。

ダルラン取引の影響とあるが、同じことは対独交渉だけでなく、対日交渉にも言えるはず。つまり、緩帯に潰された日本からの講和申し込みも複数あったのでは。

ノモンハンがそうであるように、米英軍の勝利とされている戦いも、あとからの操作はあるだろうなあ。ノルマンディも敵失による僥倖であって、独軍に追い落とされる確率は、レイテなんか比にならないほど高かったろう。そう考えてる独逸人もいっぱいいるだろなぁ。
日本軍もドイツ軍も正当に評価されてない、やっぱし負けるとつらいよなあ。

米軍のハーグ法規違反もちらほら語られているが、これも確信犯なんだよなあ。まったく、緩帯、おぬしは悪よなあ。

こういう視点から書かれた本はなかったので、良書とすべきなのだろうが。いかんせん、ボリュームがない、中間の何章かは省いてもいいテーマだし。こう、もうちょい掘り下げてほしい箇所がすっとかわされている感じもなきにしもあらじ。
ま、省くべきであろう戦闘経過の記述も、注釈が最低限であったし、久しぶりだったので、なかなか懐かしかったですが。

特攻、比島・硫黄島・沖縄戦の陸軍の敢闘が無条件降伏撤回につながったとはっきり言ってくれたのは御同慶の限り。(でもポツダム宣言は守られなかったのよね、結局)

最後の「中断された戦争」は意味深。いろいろと想像をかきたてられます。


2008年11月16日
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「日本は勝てる戦争になぜ負けたのか」新野哲也

入院5冊の最後の1冊。

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日本は勝てる戦争になぜ負けたのか
新野哲也
光人社

もともと日米開戦という言い方がおかしい。なぜに米国と戦う必要があるのか?戦争後半に米国が参戦してくるにしても、最初から米国だけを相手にする戦争はおかしい。米国に勝利できてなにが手に入るのか?日米交渉の当時、米国は参戦しておらず、連合国のリーダでもないではないか!

これもネタ満載。

戦闘の評価も、防衛戦、迎撃戦、遠征戦などに分けて行うべき。B29の被害も少なくはない、震天防空隊など。大東亜戦線と太平洋戦線と分けて評価するのもよい。海軍、陸軍、それぞれの戦線で損失比などを分析すると興味深い結果が?死傷原因でも分ける、戦闘前・中・後、餓死、病死・・・・。

本書は最近のネットなども掲載されているが、いかんせん東條VS石原の視点であり、陸軍を見る目が旧来と同じ。やはり東條さんは誤解されている。

2008年11月2日

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サムライ、武士がいなくなったという意味では。大正時代ですでに日本はなくなったということか。天皇、和歌が古代の日本の心で、武士が中世以降に加わった日本の心。

「太平洋に消えた勝機」佐藤晃

まとめ読み5冊の4冊目です。ノートは少ないですが、インパクトはありました。買って損はしなかったです。

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太平洋に消えた勝機
佐藤晃
光文社ペーパーバック

回顧録を読むと、ほとんどの人間が統帥権の独立は問題だと判断しているが、なぜ、当時早いうちに解決しようとしなかったのか?最大の機会はいつだったか?

海軍は馬鹿、陸軍はお人よし、国民は強欲、完了は無責任。日本は敗れるべくして敗れた。ただただ手を振り上げた勇気だけを示して。

良書、ネタ満載。こういう本を読むと、戦前からのシミュレーションを思い立つ。

GHQの洗脳工作に携わった者たちのその後の経緯は、やはり追跡されるべきである。

2008年11月1日

「日中戦争下の日本」井上寿一

まとめ読み5冊の3冊目です。

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日中戦争下の日本
井上寿一
講談社選書メチェ

(むかしの)日本人をなめてはいけない、徴兵軍人をなめてはいけない。戦場から銃後を作り直そうという発想があった。

陸軍特務機関の役割。諜報、軍政というが軍政の範囲は広い。

やはり銃後の一般国民は情けない、卑怯であろう。いい日本人は、戦場で散った日本人か!

日本陸軍が、陸軍兵士が支那で行ったのは革命であり、改革である。この時点で敗戦国の末路を理解できてた筈、すなわち戦勝後の日本が支那でやろうとしたことを、米国は敗戦国日本で見事な手際で実行して見せた。

永田鉄山らが構想していた高度国防国家の枠組みは昭和13年の国家総動員法で一応の完成を見たが、軍政面では上記のような文化面、占領施策面で手付かずであった。もちろん、国防に徹するならば、不要の話ではあるが。一方で、統帥部は占領および軍政をどう考えていたのか。早晩、軍だけでは手に負えない問題となるであろうに。

永田や石原らが予感していた総力戦とは国家総動員までで、文化的・社会的な方面は考えの外であった。しかるに、北支事変が支那事変となり泥沼化するにつれ、実際にはその方面が重要となってきた、内外ともに。やはり、当時の日本は外征は無理。一撃して国境内に引き返すことが無難であった。

昭和は革命の時代であった。日本を見直す時代であった。つまりは明治体制の行き詰まりを感じていた。

本書で、兵士と一般国民、戦場と銃後の関連はわかるが、そこから政党~社会大衆党にいたるは農民や工員を介してである。いまいち歯痒い感じである。帰還兵の政治的動きはなかったのか?それとも在郷軍人会に吸収され、陸軍の下部に組織されざるを得なかったのか?

日清戦争時の朝鮮に対する考えで支那に向かったーしかし支那のナショナリズムは、理論的にも経済的にも確立されていた。支那に介入すべきではなかった。

時代は志士の時代、思想の時代、革命の時代であった。真剣に日本と支那事変が論じられていた。蓑田胸喜。

本書は、テーマが拡散しているようでもあり、結論が唐突でもあり、主義が傾いているようであるが、全体に良書である。1つ1つのテーマを掘り下げる価値は十分にある。

2008年10月31日

「大東亜戦争の正体」清水馨八郎

10月末から1週間ほど手術で入院しており、5冊読めました。もっと読めるかと思ってましたが、意外と自由な時間は少ないものですね。

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大東亜戦争の正体
清水馨八郎
祥伝社

西欧文明は産業革命以後、文化を発明しているのか?あるいは大航海以後。
植民地主義、帝国主義以降の文明・文化とは存在するのか?普遍の哲学・人文は?
→日本が中心、日本人が主人公の歴史。
7年という長い占領期間が終わって万歳を唱えた者は?
GHQの洗脳作業に従事した日本人のその後は?天皇もその一人なのか?

ギリシャ・ローマ文明(そもそも今日の西欧人と違う)を引き継いだのは今の西欧人か?ルネサンスとは侵略者の歴史再編事業ではないのか?

本書は、史書とかノンフィクションとかいうレベルの書ではなく、単なる個人の主張書でしかないが、この価格、この売名、この販売数はどこからくるのか?やはり、求められている類の本なのだろうか。よって、少し掘り下げて、読者の興を突くことに成功すれば、まだまだこの種の本は売れるのだろう。

半藤氏(?)系の国士的歴史論に最近の知見を少し加えた程度で、掘り下げはまったく見られない薄いもの。学校を卒業したばかりの者にはちょうどよいのだろうが、10年以上も社会で飯を食っているものにはただのお題目であろう。

大切なのは、この粗筋に肉をつけ血を通わせて発展させることである。

もう1つ、やはり戦前・戦中・戦後の国民の責任については何も言及されていない。勝った戦争ならば責任はないということか。

(目的を達したのだから戦争には勝ったという箇所に付箋)それも1つの見方ではあるが、しかし日本の目的は達せられても、日本自体は滅びてしまった。日本が復活しない限り、大東亜戦争は勝利したとはいえないのでは?
日本ただ働き論か?(笑)

2008年10月31日

「陸軍省軍務局と日米開戦」 保阪正康

保阪氏の本はこれで10冊目くらいでしょうか。
最初は資料のつもりで読んでましたが、最近は氏の主義主張が鼻につきはじめてきました。
児島氏の方がいいんですが、いかんせん古いし、意図的に触れてない箇所が多いんですよね。

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陸軍省軍務局と日米開戦
保阪正康
文春文庫

統帥部は陸軍か?あるいは海軍か?陸海軍から出向した企画院が戦争を始めても陸軍のせいというのか?陸軍の始めた戦争ではなく、統帥部の始めた戦争であろう、とすれば、軍令部が始めた戦争ということか。

それにしても、登場する軍人たちを確定的に性格・場面描写しているが、本当にそうなのか?そんな細いとこまでの史料があるのか?それとも著者の断定か?だとすれば、増上漫はなはだしい。やはり一文化人か!?

本としての、ノンフィクションとしての価値は低い。ドキュメンタリ~ノベルにしては、一方的過ぎる。やはり、読者の洗脳を狙っているのか。保阪氏は、その出発点からして中立ではなかったのかも知れぬ。

さて、日米交渉であるが、やはりその開始の姿がおかしい。始まってみれば、日本にとってはありがたいものではあるが、米国にとっては何の意義があるのだろう?日米交渉は、日本の立場からは種々のアプローチがされているが、米国のそれぞれの視点から見たものはあるのか?(大統領、国務省、国防総省、4軍、商務省その他、それぞれの視点)

考えてみれば、現地の独走は陸軍だけではない!外務省もそうならほかの官庁も!

2神父は開戦後どうなった?日本に亡命でもしたか?(笑)

統帥権の独立というよりは、統帥権の絶対優先。

保坂氏はやはり傾いている。研究者としては真摯なのだろうが、ノンフィクションであって、史学者ではない。エリート意識も散見できる。全面的に採用はできぬ。

2008年10月30日
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